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アーセナルのクラブカラー、そしてユニフォーム

アーセナルと言えば、

目の覚めるようなあの赤いユニフォームが、どうしてクラブカラーとなったのか。

その起源と変遷について今日は書きたいと思います。

 

 アーセナルがプロのクラブチームとなる2年前の1895年、ノッティンガムフォレストの選手であったフレッド・ビアズリー、ビル・パー、チャーリー・ベイツらがダイヤル・スクエアFC(アーセナル最初期のチーム名)に加入しました。そのとき、

彼らはフォレストで使用していた古い赤のユニフォームキットを持参しました。

 

 創成期のクラブは厳しい予算の中で、最も安価にユニフォームを作るには、元フォレストの選手たちと同じ色のユニフォームを全員に着せることだと考えました。

 

 最初のユニフォームは現在よりも深紅で、長袖、襟付き、フロントは3つボタンがついていました。

 このシャツに白い膝丈のショーツを合わせ、青と白のライン入った厚手の毛糸のソックスを履きました。GKもシャツ以外は同じ服装で、手編みのクリーム色のウールのポロネック・ジャンパーを着ていました。

 1913/14年、ハイバリーでの最初のシーズンにチームが着用したのも、この深紅のユニフォームでした。

 

 アーセナルのクラブカラーとなった赤ですが、これはその後、いくつかのチームにも影響を及ぼしました。

 最も有名な例のひとつが、1906年にロンドンを訪れたスパルタ・プラハです。プラハのボスであったペトリッチがウーリッジ・アーセナルの試合を観戦した後、チェコスロバキアに帰国し、そのユニフォームに感銘を受け、自分のチームにも同じ色でプレーすることを要求しました。スパルタ・プラハは、アーセナルの2005/06シーズンと同じ深紅のユニフォームを着用してプレーを続けています。

 我々が良く知る現代のアーセナルのユニフォームとなったのは、1925年にハーバート・チャップマンが監督として就任したときでした。

 

 現在のように赤い胴体部分に、袖と襟部分が白いという構成はチャップマンが発案しました。そのきっかけは、チャップマンがグラウンドで白いシャツの上に赤いノースリーブのセーターを着た人物を見つけたことであったり、あるいは当時の有名な漫画家であるトム・ウェブスターが似たような格好でゴルフをしていたことであったり、様々な説があります。

 また、クラブのバッジもシャツの左側に配置されました。

 

 1950年代には、同じようなユニフォームを着た対戦相手とのアウェイ戦に備えて、セカンドユニフォームが開発されました。そして1960年頃、ラグビーシャツスタイルから新しいニットのコットンジャージに移行しました。

 アーセナルと言えば大砲のグラフィックが有名ですが、これは1970年代初頭に初めてシャツに縫い付けられました。そして、その大砲を胸に、1970/71シーズン、アーセナルはリーグとFAカップのダブル優勝を果たしたのです。

 

 1970年代後半には、シャツに初めてユニフォームメーカーのロゴが採用されました。1982年には「JVC」がクラブ初のシャツスポンサーとなり、1999年には「セガ」がスポンサーとなりました。その3年後、「O2」が取って代わり、2006/07シーズンからは8年間、「エミレーツ航空」がスポンサーとなりました。

 ちなみに、2006年9月13日(水)に行われたアーセナルチャンピオンズリーグハンブルガーSVとのアウェー戦では、チームは「ドバイ」の記章がついたシャツを着ていました。これは、対戦相手のスポンサーもエミレーツ航空だったからです。UEFAの規則では、対戦する2つのチームが同じスポンサーをシャツに着ることはできないことになっています。

 

 1913年以来アーセナルの本拠地であるハイバリーでの最終戦では、ガナーズは深紅の特別シャツを着用しました。

 ハイバリーでの最初のシーズンのシャツの色にちなんでデザインされたこのシャツには、ゴールドの文字があしらわれ、白いショーツと深紅のソックスが組み合わされました。

 エミレーツ・スタジアムでの最初のシーズンである2006/07シーズンには、アーセナルは有名な赤と白のカラーに戻りました。

 

 2007/08シーズン、アーセナルは、伝説的なチャップマンのパイオニア精神を称えるデザインのアウェイキットを着用しました。このキットは、チャップマンがサッカー界に与えた影響を強調するデザインを採用し、クラブの歴史を通じて様々な場面で着用されてきた白いシャツでした。

 白シャツは大好評を博しましたが、クラブは2008/09シーズン、アーセナルがマージーサイドで最後にタイトルを獲得した20周年を記念して、「アンフィールド'89」のストリップをベースにしたユニフォームを着用し、黄色と紺の「伝統的な」アウェイカラーに戻しました。

 

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以上、アーセナルのクラブカラー、ユニフォームの起源と変遷についての話でした。

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 大半はクラブの公式ページ(英語)に記載されていますが、間違いなどがあればコメントをいただけますと幸いです。

 

参考・引用:https://www.arsenal.com/history/laying-the-foundations/-come-on-you-reds-the-club-s-first-shirts

www.arsenal.com

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